第3回ホルムアルデヒド濃度調査結果
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第3回ホルムアルデヒド濃度結果

「ECO-WING21」内の2階(賃貸部分)、10階(自然素材ホール)について、11月14日〜15日に、第1回目に引き続きホルムアルデヒドの濃度調査を行いました。

調査は、第2回目と同じく「福岡大学工学部建築学科 須貝研究室」にお願いしました。

今回の調査の特徴としては、

特徴1.ホルムアルデヒド発生源の検証のために

@同じ床面にしても日の当たるところ
 (温度が上昇するところ)
A日の当たらないところ
 (温度上昇の幅が少ないところ)
   
に分けて測定する。
特徴2.同じ部屋の同じ素材(い草和紙)でも、部屋の部位別(天井と西壁)に測定する。
   
温・湿度の測定に関しては、測定位置を部屋のほぼ中央とし、人の呼吸する高さを想定して約1.0〜1.4mとした。
以上の調査の特徴を図解すると
 
特徴3.
また、今回は各部屋を密閉状態とせず、あくまでも人が生活する条件下でどういう結果が出るかを測るために、当マンションの特徴でもある、自然換気口の開放と、自然素材ホールについては換気扇も駆動させました。
2階賃貸部分  2階賃貸部分  10階自然素材ホール 
2階賃貸部分
居間・食堂の自然換気口
2階賃貸部分
玄関の自然換気口
10階自然素材ホール
換気扇
「福岡大学工学部建築学科 須貝研究室」による実験結果及び考察
(国の定めた室内濃度の指針値をみると、ホルムアルデヒドは0.08ppm以下となっています。)
特徴1.特徴2についての実験結果
2階(賃貸部分)の居間・食堂の測定値
 
特徴1.について
*2階居間・食堂
床(日射面)
*2階居間・食堂床(日射面)
測定濃度
ホルムアルデヒド
0.010ppm
 
部位・建築材料
杉ムク板 厚さ=27mm
   
*2階居間・食堂
床(非日射面)
*2階居間・食堂床(非日射面)
測定濃度
ホルムアルデヒド
0.008ppm
 
部位・建築材料
杉ムク板 厚さ=27mm
   
特徴2..について
*2階居間・食堂
西壁・天井
*2階居間・食堂西壁・天井
測定濃度
ホルムアルデヒド(西壁)
0.016ppm
ホルムアルデヒド(天井)
0.011ppm
   
部位・建築材料
天井 い草和紙
い草和紙
   
特徴3.に基づいて
2階賃貸部分については 居間・食堂・台所・和室

10階自然素材ホールは 居間(チャフウォール)・洋室1(自然塗料)・洋室2(い草和紙)

の各居室別に測定した結果

(国の定めた室内濃度の指針値をみると、ホルムアルデヒドは0.08ppm以下となっています。)

ホルムアルデヒドは0.08ppm以下
2階賃貸部分
*2階外気*2階外気
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.012ppm
 
*2階居間・食堂
*2階居間・食堂
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.024ppm
   
部位・建築材料
天井 い草和紙
い草和紙
杉ムク板 厚さ=27mm
   
温度 17.1℃
相対湿度 44.8%
*2階台所
*2階台所
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.026ppm
   
部位・建築材料
天井 自然塗料
自然塗料
杉ムク板 厚さ=27mm
   
温度 17.1℃
相対湿度 47.1%
*2階玄関・廊下
*2階玄関・廊下
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.024ppm
   
部位・建築材料
天井 い草和紙
い草和紙
八代健康畳
   
温度 18.1℃
相対湿度 41.8%
10階自然素材ホール
*10階居間(チャフウォール)
*10階居間(チャフウォール)
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.033ppm
   
部位・建築材料
天井 珪藻土
チャフウォール
杉ムク板 厚さ=37mm
   
温度 15.4℃
相対湿度 50.8%
*10階洋室1(自然塗料)
*10階洋室1(自然塗料)
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.029ppm
   
部位・建築材料
天井 珪藻土
チャフウォール
杉ムク板 厚さ=37mm
   
温度 15.3℃
相対湿度 52.6%
*10階洋室2(い草和紙)
*10階洋室2(い草和紙)
測定濃度 (単位 ppm)
ホルムアルデヒド
0.031ppm
   
部位・建築材料
天井 い草和紙
い草和紙
杉ムク板 厚さ=37mm
   
温度 13.8℃
相対湿度 54.6%
《考察》

 今回の24時間の測定日では天候が曇天、晴天、雨天であった。その期間に測定を行った。
 ホルムアルデヒド濃度の測定の結果は、最高で10階の居間(チャフウォール)で0.033ppm(平均温度で15.4℃)となる厚生労働省の室内濃度の指針値を測る条件として温度が25℃に満たない場合は測定値を25℃に換算することとなっている。
 それに基づき10階の居間の0.033ppmを25℃に換算すると、0.075ppmとなり、国の指針値である0.08ppm以下となった。その理由としては、自然換気口および換気扇の効果とともに、ホルムアルデヒドの揮発量が低い材料を使用しているためであろう。

特徴1.特徴2.について、得られた結果としては高い順に示すと

 外壁に西陽があたり温度上昇しやすい西壁(0.016ppm)、天井(0.011ppm)、直接日射が室内に入る床(0.011ppm)、陽があたらない床(0.008ppm)となった。

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